地域おこし協力隊に就任して2ヶ月が過ぎました。
この2ヶ月で何をやってきたかを振り返ってみます。
目次
- 1 はじめに
- 2 就任2日目に夜、労働組合の運動会に参加
- 3 「まずは地域のことを知る」 3週連続で週末は、祭り&イベントのお手伝い
- 4 ばら愛好会の冊子作成&イルミネーションのポスター作成
- 5 ローカルテレビにちょいちょい出演
- 6 道の駅&観光施設をなんとかするミッション
- 7 第3セクターとして生まれた施設。役場の人も手を焼く経営体制…
- 8 広報面から関わっていく。社内報&広報誌の作成を提案
- 9 11月はイルミネーション作業で予定が埋まる。再び3週連続で週末稼働!
- 10 地域活動は無限にある。全部参加していたら3年間お手伝いで終わっちゃうのでは?という焦り。
- 11 聞き書き活動を開始。町の広報誌を2ページ担当しながら、聞き書き本をつくる&スタードームでカフェを開く!
- 12 アイディアを発信してどんどん形にしていく。市役所の職員でないことを忘れないでいよう。
はじめに
地域おこし協力隊の活動内容は、自治体によって様々なので、他の隊員の人たちがどんなスケジュールで動いているか、気になるところです。
私とパートナーの慎太でも毎日の過ごし方がかなり違っています(同じ小林市の隊員ですが、担当地区と所属課が異なるため)。
私の一個人としての感想で、地域おこし協力隊のこと・所属する町のことをどうこうを言いたいわけではありません。
まだ2ヶ月しか経っていない段階ですが、「地域おこし協力隊って実際何してるの?」と気になる方に参考までに読んでもらえたらと、今抱えている葛藤も込みでリアルな現在地を書きました。
ネガティブな表現も含まれていますが、役場の方々や地域の方々に良くしてもらっていますし、基本的には楽しく平和に暮らしています。その前提で読んでいただけたら幸いです。
就任2日目に夜、労働組合の運動会に参加
就任翌日の夜、3年ぶりに行われたという小林市労働組合の運動会に参加。
グランドを貸し切って4チームに分かれ、リレーや椅子取りゲームなどの競技(メイン商品はやっぱり焼酎!)を行いながら、課ごとにブルーシートで宴会。
まだ課の人の名前と顔も一致しない中、様子を見ながらなんとなく参加しました。
「まずは地域のことを知る」
3週連続で週末は、祭り&イベントのお手伝い
私の所属する課は、小林市野尻庁舎の地域振興課。
地域振興課は地域の振興のため働く課です。
地域のお祭りやイベントは運営補助や運営側として、関わっています。
「最初は地域のことを知ること」
それが大事だと、開催されるお祭りやイベントのお手伝いから始まりました。
私が担当する野尻地区は、めちゃ行事が多い!
5年前まで独立した町だったこともあり、地域の方々が主体的に、町を盛り上げるために何かしよう!と様々なイベントを立ち上げて取り組んでいます。
10月は、8月に台風で中止になった祭りがあり、翌週はまちあるきイベント、その翌週はイルミネーションの準備(←これはボランティア)と、3週連続で週末稼働でした。
祭りとイベントでは主に撮影と、その他雑用を担当しました。
どんな方が関わっているか顔を見られて、良かったかなと思いました。
(ほとんどが市役所の方で成り立っているのは驚きでした・・・!)
ばら愛好会の冊子作成&イルミネーションのポスター作成
イベントのお手伝いをしながら、地域で活動する「ばら愛好会」の冊子づくりを行いました。
元々、「ライターや広報の仕事をしていた・聞き書きをやりたい」という話をしていたら、早速編集関連の仕事がやってきました。
愛好会の方が書いた手書きも原稿をもとに、レイアウトと表紙を作成し、印刷会社を探し、発注するところまで一連の流れを行いました。
イラレやインデザインをめちゃできるわけではないので、ネットで調べながらで、思った以上に時間がかかりましたが、
「こんなに本格的なのができると思わなかった!ありがとう!」
と喜んでいただけて、純粋に嬉しくなりました。
イルミネーションのポスターも作成しました。
役場で使うパソコンが選べたのでMacを希望し、イラストレーターやフォトショップを入れてもらったので、「デザインとかいろいろできる人」のポジションになり、ポスター制作などの仕事も結構ありました。
また別の記事で書こうと思いますが、地方はまだまだ”形にする力”が不足しているなーと感じています。
デザインとか、情報発信とか。
そこまで手が回っていない、当たり前にやっているから価値に気づいていない…など理由はいろいろあるのかなと思いますが、地域の人たちもデザインや情報発信することの必要性を感じ始めてきているので、デザインや編集、PR・情報発信など形にする力が求められていて、そこに興味がある人が活躍できるフィールドがたくさんあるな!と思います。
ローカルテレビにちょいちょい出演
市役所とケーブルテレビが合同でつくる「こばナビ」という10分間番組を、企画から台本作成、レポーターまで担当させてもらったり、
【レポーターデビュー】年越しはシラスをまく?地鶏だし手打ち蕎麦で年越し体験
イベントの告知で出たり、地域の行事に参加したときに取材されたり、
地元のローカルテレビにちょくちょくと出演しました!
「レポーターもやってみたい」と言っていたら、出番を次々といただいてます…!
ただ、うちにテレビがないので、放送した番組を見られないのが残念。。
ここ数年テレビなし生活をしていますが、移住して、ローカル番組を見るためにテレビほしいな!と少し心が揺れています。。
道の駅&観光施設をなんとかするミッション
小林市野尻地区には、道の駅「ゆ~ぱるのじり」と、「のじりこぴあ」(広い公園・子ども向けの遊具や売店・バラ園・キャンプ場などがある施設)の2代観光施設があります。
求められる基本的活動の内容は、主にこの2代観光施設を何とかすることがミッションです。
地域おこし協力隊として求められることは何か?
着任時にもらった資料によると、
①地域の活性化に貢献(基本的活動)
②自らの定住・定着を図る
この2本柱が小林市の地域おこし協力隊に求められることです。
基本的活動としては、担当地区ごとで詳細が異なり、野尻地区は、
①野尻町区内にある観光施設(道の駅&のじりこぴあ)を拠点とした物産品の販売促進支援
②インターネット販売システムの運営
③地域支援を活用した産品開発やブランド化の支援
④その他地長が必要と認める活動
第3セクターとして生まれた施設。役場の人も手を焼く経営体制…
道の駅&のじりこぴあは、元々第3セクターとして生まれた施設で、市が指定管理者として現在運営する会社を指名して行われています。
民間企業だけど民間じゃない感じですね。
経営体制や経営状況など、役場の人も手を焼いているような状態らしく…一筋縄ではいかない感じです。
広報面から関わっていく。社内報&広報誌の作成を提案
いろいろ課題は山積みのようなので、まずは少しずつでも形になるところから&私ができることから、と思い、スタッフの方をインタビューした記事や、野菜を出荷する生産者さんをまわって話を聞き紹介する記事などを載せる、広報誌を作り始めました。
Facebookでの情報発信にもコンテンツとして取り入れていけるようにしたいな、と構想中です。
「社内報を作りたい」「情報発信をどうにかしたい」
という声は社内でも多いようで、好意的に受け入れてもらえました。
つくった広報誌をどう活用するか、情報発信をどう整理していくか(広報担当が専属でいない)、、引き続き取り組んでいくところです。
一緒に広報誌をつくりたい人を社内で募集して、広報チームをつくりたいなと構想しています。
11月はイルミネーション作業で予定が埋まる。再び3週連続で週末稼働!
何かと行事が多い中で、特に力を入れているのが冬のイルミネーション。
直径5mの巨大リース!役所で打ち上げ花火!小林市野尻庁舎のイルミネーションがすごすぎる!
こちらの記事に書いたように、役場もかなりイルミネーションに力を入れています。
これ、全部手作りなので、11月の週末は毎週のように作業です。
役場職員+地域の若い人たちによる有志団体で行っていて(地域振興課課長がリーダー)、イルミネーション作業は仕事ではなく、あくまでボランティアで行われます。
ボランティアで休みなく!
この作業だけで1か月の週末ほとんどなくなる勢いです。
東京で友達の結婚式があったので、全部は出られませんでしたが、極力参加しました。
作業が終わり、点灯式→スタンプラリー→2回目のまちあるきイベント、再び3週連続で週末稼働です。
まちあるきイベントの準備では、前回は参加賞のサツマイモを200個、袋詰めし、今回はお米1キロを120個、袋詰め&体験用イルミネーションのボード穴あけ作業。
地域振興課は、本当なんでもやります!
地域活動は無限にある。全部参加していたら3年間お手伝いで終わっちゃうのでは?という焦り。
役場関係の活動以外に、住んでいる地域の人たちとの集まりなどもちょこちょこあり、最初なので人を知る・覚えてもらうために有難いことなのですが、
自分が何をしたいのか?
を考える隙間がないくらい、「やらないといけないこと」「やったほうがいいこと」「求められること」で時間が埋まっていきます。
イベントのお手伝いなどは、もちろん人手がいたほうが良いのかと思いますが、私でなくてもいいなと思うことが多く、既に回っているものの上に乗っかっているだけな感じがします。
「最初だから」「嫌われたくないから」
そう思ってやっていると、ナリワイを創ることや移住してやりたいと思っていた暮らしが何もできないまま、あっという間に3年の任期が終わってしまうんじゃないか…と葛藤しながらやっています。
役場や地域の方々と深い繋がりをつくれると、「就業すること」は何かしらできるかもしれません。
でも、「自分でナリワイを創って、食や暮らしも自ら創る生き方をする」という自分の目標は実現できないのではないか・・・と焦りも生まれています。
聞き書き活動を開始。町の広報誌を2ページ担当しながら、聞き書き本をつくる&スタードームでカフェを開く!
就任2か月目が終わるころ、課長を交えてのミーティングの場がありました。
そこで活動計画を資料にまとめて、やりたいことを伝えました。
◆「聞き書き」で地域の暮らしを残し形にしたい
◆ゲストハウス・ブックカフェをやりたい(そのための時間も割きたい)
◆ライターの仕事もしていくこと
地域の暮らしを形で残す聞き書きの提案には、特に賛同してもらえて基本的活動としてやることに。
その後・・
聞き書き開始し、今は家庭に伝わる保存食について取材しています。
「こんにちわー」と普通の家に突然訪ねて、いろいろな話を聞かせてもらっています。
めちゃ楽しい!
本にまとめる前に、町の広報誌でも毎月連載として2Pの記事をつくることに。
ゲストハウス&ブックカフェは、難しいと言われましたが
夢が広がる!竹で創るドームでBook Cafe&天体観測【僕らのスタードームプロジェクト】
こちらの記事で書いた「スタードーム」の説明をし、
「商店街活性化&イルミネーション客に向けて足を止めてもらえる場所をつくりたい!」
と説明し、期間限定ではありますが、国道沿いの空地を借りてスタードームでカフェを出すことが決まりました!
アイディアを発信してどんどん形にしていく。市役所の職員でないことを忘れないでいよう。
市役所の職員の方と同じことをしていても、ナリワイを創ることはできないし、既にあるものを手伝っているだけでもナリワイを創ることはできないと思います。
ここで私がナリワイを創って、やりたいこと・在りたい生き方ができないと、任期が終わったあと住み続けることもできないし、そうでないとここにいる理由もなくない。
「やりたくないことを我慢してやって、やりたいことをできないなら、地域おこし協力隊を続ける理由はない」慎太に言われて、ハッとしました。
目先のことにとらわれがちになりますが、そのとき嫌われても気持ちを強くもって、
何を私はやりたくてここにいるのか?
この問いを忘れずにしていくことが必要だと、感じています。
幸い、所属する課の課長や担当職員の方はやりたいことはどんどんやれ、という方針の方なので、どんどん形をつくって、一人でもやって、日々生きたい時間を生きていきます。
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東京から宮崎に移住しました!
「#移住日記」書いてます。
宮崎県小林市で地域おこし協力隊やってます。
北海道函館出身の86世代。自然の中で食・住・ナリワイを創る暮らし目指して、2015年9月26日から夫婦で東京から宮崎県小林市野尻町へ移住。広告営業、地域情報誌の記者編集、広報などを経て、現在は地域おこし協力隊&聞き書きライターとして活動中。
広報PRの仕事や聞き書き本の制作・ハーブを中心とした畑づくりをしながら、移動式古書カフェ・ゲストハウスオープンへ向けて準備中です。