noteで更新中の【日刊繋ぎ屋マガジン】で連載中の、移住先で出会った素敵な人を紹介する企画【今週の田舎人】。
今日は特別に、ブログでも全文を紹介したいと思います!
是非お読みください~
【今週の田舎人】は、宮崎県小林市野尻町が誇る竹細工名人に会いに行ったお話をお届けします!
有益要さん、御年80歳!
初めて小林市に来たときに道の駅で有益さんが作った竹細工を見て、会って話を聞いてみたい!とずっと思っていました。
このたびようやくお会いすることができました。
竹細工を始めた経緯や、作り方など、実際に作る行程を見せていただきながら、有益さんと奥様にお話を伺いました。
目次
農家で8人兄弟。学用品を買うお金を稼ぐために作ったウナギ取り籠。
工房の天上には様々な竹細工の作品が、所せましと吊るしてありました。
どれも繊細な模様で美しく、そして実用的な竹細工です。
元々小学校の先生をされていて、退職後に竹細工を本格的に始めたと聞いていましたが、なんと中学生のころから作っていたとのこと!
最初につくったきっかけは、学用品を買うお金を稼ぐため。
「農家で8人兄弟。ノートや鉛筆など学用品を買うお金もないほど貧乏だった。なんとか自分で稼ぐ方法がないか考えて、ウナギを取る籠を作って川でウナギを捕まえては売って、学用品を買っていました。」
中学生で自らナリワイをつくり、その道具までも生み出しているなんて、すごい…!
しかも「誰に習うわけでもなく、作り方を自分で考えながら作った」身近にある材料を活かして、知恵を絞って生み出したものは、何年、何十年経っても生き続けるのだな、と思いました。
教員をされている間は忙しくて作れない時期もあったとのことですが、中学生から60年以上竹細工を作り続けている、年期の入った熟練の技を見せてもらいました。
「宮崎の匠」「森の名手・名人」に認定!
「宮崎の匠」のほか、「森の名手・名人」にも認定されている有益さん。
技術はもちろん、牛に餌をあげる際に使う「ぶいじょけ」を地域に寄付するなど地域生活への様々な貢献もされています。
日本人と竹の関わりの歴史は古く、農林水産省のサイトによると「縄文時代の遺跡から竹を素材とした製品が出土」しているそうです。
昔から、農業や漁業で使う背負いかごや腰かごなど、竹を使った道具を昔から用途に合わせて自分で編んだりして使われていました。
竹を切り割く、材料作りも全て手づくりで行う
竹を割ってさいて、研いで、どんどん細くしていきます。
年季の入った道具たち。
竹細工で使う竹は専用の機会で作るのだと思っていました。
まさかそこから手づくりとは…!
専用の機械もあって大規模で作っているところは機械をつかうそうですが、有益さんは全て手づくり。
「竹が生えている小さな土地を2つ買って、そこから竹を調達してきます」
竹を切るところから手作業で行い、大きさによって用途を使い分け、「竹を割る→皮をはぐ」を繰り返して、適度な太さに仕上げていきます。
なんとも根気のいる作業…。
生み出した作品は何万個…ノートに記す記録と記憶
これまで作ってきた竹細工の記録を記載しているノートを見せてもらいました。
「今まで何個作ってきたかは分からない…もう何万個と作ってきてるから数えきれないなぁ」
びっしりと書かれたノートは何十冊にも渡ります。
「私は竹細工は全然やらないの」
そう話していた奥様ですが、細かい作業を黙々とスピーディーに進める有益さん、その姿を温かく見守る奥様の姿がとても印象的でした。
繊細で実用的で温かみのある竹細工の世界に惹きこまれました~!!
作ってみたい!
お土産で素敵な竹細工をいただきました!
有益さんの竹細工作品は、小林市内の道の駅ゆ~ぱるのじり、のじりこぴあで販売しています。
宮崎空港の物販店からも店で売りたいと話が来るそうですが、「一人で作れる数も限られているから、まずは地元の人に使ってほしい」と、地元のお店優先で卸しているそうです。
オーダーメイドでの制作も請け負っていて、超巨大なザルなどお店ではなかなか買えない特別な作品も作ってくださります!
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東京から宮崎に移住しました!
「#移住日記」書いてます。
宮崎県小林市で地域おこし協力隊やってます。
北海道函館出身の86世代。自然の中で食・住・ナリワイを創る暮らし目指して、2015年9月26日から夫婦で東京から宮崎県小林市野尻町へ移住。広告営業、地域情報誌の記者編集、広報などを経て、現在は地域おこし協力隊&聞き書きライターとして活動中。
広報PRの仕事や聞き書き本の制作・ハーブを中心とした畑づくりをしながら、移動式古書カフェ・ゲストハウスオープンへ向けて準備中です。