フツーの田舎暮らしがアメリカ人高校生を魅了する理由

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今、田舎力という本を読んでいます。

「ないないづくし」にあえぐ地方の中から、都会もうらやむう活力と雇用を創出する田舎が出てきた。地域おこしの成否は、いったいどこで決まるのか。全国800の農山漁村をまわってきた著者が、「発見力」「ものづくり力」「ブランドデザイン力」「食文化力」「環境力」の5つの力に焦点を当てて検証する。ふるさとに生きがいと誇りを取り戻す1冊。

ということで、地域おこしの現場にいる自分としては知っておくべき事例が多数紹介されていたので、レビュー&関係者への共有という意味で一部ご紹介しようかと。

海外の学生を魅了した過疎の島

長崎県五島列島の小値賀島は人口約3000名の特に有名産業のない半農半漁の島だが、民家に宿泊してもらい、島の暮らしを体験してもらうアイランドツーリズムで成功している。

小値賀の体験型観光が注目されたのは、国内というよりも、むしろ海外ゲストの評価が高いからだ。

内容はホストファミリー宅で一緒に夕食の準備をしたり、浴衣で散歩したり、お寺に参ったり、どこの田舎にもある暮らしを体験するだけで、豪華な料理やイベントがあるわけではないが、世界のどの国のプログラムよりもアメリカ人高校生に感動を与えたという。

なぜか?

小値賀のNPOの方の声を借りれば、文化の違いによると言う。

「地元の方がお腹が減っていないか、お風呂はどうだい?気をかけてくれるのが喜ばれるようです。というのもアメリカでは小さい頃から、子供部屋は別で、なんでも自立を促すというのが普通。

家族が密に触れ合うという経験があまりないらしく、小値賀のお母さんたちのホスピタリティーに感激するらしいのです。最後には帰りたくないと抱き合って泣く学生もいます。」

田舎暮らしの当たり前が価値になる

ここで大きいのは、小値賀の方々が等身大で受け入れていること。それを大きな価値として受け取っているお客さんがいるという事実だ。

地元の人からしたら当たり前を過ぎて価値に気付けていないことでも、誰か(小値賀の場合は海外の学生)にとっては泣くほどの感動を覚える価値になる。

こうした文化の違いが大きければ大きいほど価値というのは生まれるんじゃないだろうか。

小値賀の成功例は、何も派手な施設やハードを整えなくても、価値を与えられる相手がいるという好事例だ。

地域の魅力がどこにあるのか知るためには、より価値観が違う人、外からの視点を持った人間の視点が不可欠ということも示唆している。

僕なんかは岩手という田舎出身で、東京生活をしていたとはいえ、田舎暮らしを原体験として持っているため、海外の学生に比べたら、外からの視点という意味では弱いのかもしれない。

今まで、インバウンドはもうちょっと先のフェーズだと考えていたが、今から構想するだけの価値はあるかもしれない。なんてことを「発見力」の章からは感じました。

引き続き、引用しながら本の内容を共有していければと。地方創生の現場にいる方、参考にどぞ!

 

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「#移住日記」書いてます。
宮崎県小林市で地域おこし協力隊やってます。

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ABOUTこの記事をかいた人

Shinta Hosokawa

岩手県出身の86世代。2015年10月、東京から小林市へ地域おこし協力隊として移住。情報発信からの現地滞在、新たな人の流れを作るべく。メディアを育てつつ、ブックカフェ兼ゲストハウスというリアルな箱を準備中。