2013年ヴィパッサナー瞑想体験記

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2013年9月3日〜14日日本ヴィパッサナー協会の主催する10日間コースに参加してきました。以下、自分なりの体験・解釈を元に体験記をまとめます。

とはいえ、自分なりの解釈と本流がずれてるところも大いにあり得るので、気になった方は正規のコースをしっかり受けてみてください。ここに書いてあるのは僕という一人の人間から見た情報だけですが、共有します。

1.経緯

僕の動機となったのはイエス、ブッダが体感したという悟りの世界を垣間見たい、という個人的な欲求からでした。この欲求は悟りという概念を知って以来ずっと固執していたもので、興味が今よりも大きかった二年ほど前に友人から教えてもらいました。なんだかんだで少し間が空いてしまいましたが、それからずっと行ってみたいと思っていたのです。

2.ヴィパッサナー瞑想とは

ⅰインド古来から伝わる瞑想法で2500年前にブッダが再発見・活用したとされています。あるがままに体の感覚を観察する瞑想です。

ⅱ以前も以後も悟りについての教えや知識はずっとあるのですが、それをいかに体で理解するか体験するか、ということに重きを置いています。心と体のつながりを前提として体の感覚を知覚することに集中。全ての感覚が生まれては消える、変化しているという事を体感・経験を通して知ります。そしてその感覚が生まれては消えるという一連の流れを見届けると、その流れに連動した心が出てくる、それは過去の嫌な体験かもしれない、未来への不安かもしれない、体の感覚と連動して何が出てくるかはわかりませんが何かしらが出てくる。そしてじっと観察している中で自然と消える、これが一つ心が浄化された状態との事です。

ⅲ具体的には頭のてっぺんから足先まで部分ごとに感覚を辿っていきます。はじめはよくわかりません。感覚は全ての感覚、あらゆる感覚を観察するように言われます。僕の中の代表的な感覚としては、かゆみ、しびれ、脈打つ感覚、はり、圧迫感、痛み、振動、波動などがありました。(これは人によって千差万別で比較する必要はありませんよ)徐々に集中力が増すとともに感覚が鋭くなっていき、部分的に一様な振動エネルギーの流れといったものが感じられるようになっていきます。

感覚には大きく分けて2つあります。痛い、圧迫感といった一般的に言う気持ち悪い感覚と、振動、波動で全身がエネルギーで包まれるといった気持ち良い感覚の2つです。このどちらにも反応しない、とどまらないという平静を保つ事を求められます。気持ち悪い感覚への反応は嫌悪、気持ち良い感覚への反応は渇望を生む。嫌悪も渇望もない平静な心、心の完全な浄化をヴィパッサナーは目指すのです。

※僕は勝手なイメージで呼吸法の一種だと思っていたのですが、そうではありませんでした。基本的に呼吸の仕方は自由。深い呼吸であれ浅い呼吸であれ構わない。自分がそれに気付いているか、平静を保って観察できているかだけが問われます。同様に座り方も自由。足の組み方、手の形などなど、最初気になっていたのですが、自分のやりやすい形で良いとのことでした。また、恍惚感を得たいという欲求もあったのですが、その時点でヴィパッサナーの教えには反するということが早い段階でわかりました。どんな感覚も平静を持っていられるか、あるがままに観察し続けられるか、それを試されるだけなんです。

3.スケジュール

一日のスケジュールです。
4:00起床
4:30瞑想
6:30朝食
8:00グループ瞑想
9:00瞑想
11:00昼食
13:00瞑想
14:30グループ瞑想
15:30瞑想
17:00ティータイム
18:00グループ瞑想
19:00講話
20:30瞑想
21:00質問
21:30就寝

※一日三回のグループ瞑想の時間はホールにとどまるよう支持されます。そしてヴィパッサナー瞑想が本格的に始まる4日目からは足を組み替えない、手の位置を変えない”強い決意を持った瞑想”の時間となります。

4.戒律について

以下の5つを守ることを求められます☆

1 いかなる生き物も殺さない。
2 盗みを働かない。
3 いかなる性行為も行わない。
4 嘘をつかない。
5 酒や麻薬などを摂取しない。

麻薬とか書いてるとこがインドからの輸入っぽいですね。

あ!あと聖なる沈黙!これは9日目まで受講者の間では一切の会話禁止、アイコンタクトなど他の一切の接触もしてはいけないというもの。はじめは話してしまいそうだなと近くにいた大学生と不安に話していましたが、いざプログラムがスタートすればなんなくいけます。

あとは10日間のコース全過程に参加する事、といった事も書かれていましたが途中帰ってしまった外国の方もいましたね^^;

5.食事に関して

朝、昼は菜食中心の食事が出ます。結構ボリュームがあってお腹いっぱい食べられます。が、食べ過ぎると瞑想中に眠くなって仕方ないので腹八分目がいいかと。二日目位には『カツ丼が食べたい!』と思ったものですが不思議とお肉を食べたい欲求も薄れていきました。玄米か白米選をべます。僕は甘党なので毎朝パンにバターと苺ジャムをたっぷり塗って食べました。そして紅茶にたっぷりの蜂蜜と生姜を入れて飲んでました。ご飯のおかずはありますが薄味の豆乳スープ等が多かったので、ご飯のお供にはもっぱら味噌。味噌がおかずになるなんて、宮沢賢治の”雨ニモマケズ”でしか知らない世界でしたが案外いけます。梅干しより味噌のほうが飽きることなく毎食のメインおかずとしていただいてましたね。

6.あるある

聖なる沈黙が解かれて他の参加者と話す中で、いくつかの参加者同士でのあるあるがあったのでシェアします。

寝言がうるさい。これは僕の両隣だけかと思ってたのですが、全員そうだったようです。みんな沈黙を課されているので話したかったんでしょう。もちろん僕も。『この不幸があと6時間も続くのか!』と大きな声で寝言を発していたようです^^;

講話のカタカナが意味不明。毎晩講話の時間があるのですが、”サンカーラ”、”ダンマ”、”パンヤ”、”サンヤ”とかの和訳が最初に説明されるだけで、どんどん新しいカタカナが出てくるので、もう何を言ってるか意味がわからない。と途中からイライラするのですが皆そうだったようです。この状況下でも平静を保てるか試されてたんですかね。

7.わたしの心の中

今に集中できない時、いろんな想い・感情が出てきます。自分の心を全体俯瞰して脳内メーカーのように見た時にり見えたので記しておきます。

未来と過去の割合が50:50くらいでした。

【未来】
やりたい事30不安20、

【過去】
怒り悲しみ30面白かった良かったこと20

そしてエロ妄想が10

全体を110としたときにそんな感じでしたね。案外エロい妄想をしない自分に気付きました。そんなにエロくないんだなと意外な自分。そしてやりたい事がたくさん出てくるのは特徴的でしたね。アイディアが止まらなくて、そこに結構時間を使ってる自分がいるんだなって。後半はどんどん落ち着いて、こうした思考の時間は短くなり、と思ったらたくさん出てきたりと本当に心のメカニズムは読めないですね。そういうもんかもしれませんが。変にコントロールするとなるとおかしくなっていくのかな。良くも悪くもなく、ありのままに見続けられるかどうか。

8.今後

朝晩、一時間ずつ座るように言われました。継続していくことが大切だと。まだ帰ってから一度30分座っただけですが、多くの人がこれを継続するのは難しいように思います。自分もどうしようかなぁといったところ。

 

※何か思い出す度に随時更新していきます。

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