2016年の参院選に出馬をした三宅洋平さんの活躍がSNS上を中心に話題となっています。はじめに書いておくと、僕は個人的に三宅氏のスタンスが好きなのですが、本記事ではあくまで中立的に客観的に三宅氏の功績と、一方で抱える幾つかの懸念、そして選挙後のこれからの動きについて思うことを書いてみます。
目次
三宅洋平とは何者か?
三宅洋平は前回の2013年参院選に初めて出馬した現役ミュージシャン。これまでの選挙演説の常識を取っ払った「選挙フェス」がこれまで政治に関心の低かった層を中心に惹きつけて話題となりました。選挙後は「三宅商店」なるショップを沖縄でOPEN。オーガニック/有機/環境循環型商品といった、自身の政策ビジョン/理念に沿った商品を普及すベく経営もしています。
今回の選挙フェス序盤の動画は現7/9時点で約60万回されており、前回の選挙以上に首都圏では話題となっていますね。
鳩山元首相/ヴィヴィアンウェストウッドも応援
また多くの著名人からも支持を受けており、国内の政治界からは小沢一郎氏/鳩山元首相が、また世界のヴィヴィアンウェストウッドやボブマーリーの孫娘、ジャミロクワイ、LUNA SEA、窪塚洋介などなど名だたるアーティストからの支援も集めています。
Young Citizen Of Japan
日本の若き市民よ
Please take this opportunity to make Revolution
この機会を革命を起こすために使ってください
Make the whole world a better place.
世界をよりよい場所へとするのです
Get a Life!
人生を自分の手に
Vote Yohei Miyake
三宅洋平に投票してください
Vivienne Westwood
三宅洋平の掲げるアジェンダ
アジェンダとしては以下が掲げられています。
・STOP改憲2/3
・原発即時停止
・廃炉ビジネスの透明化
・R水素、小型風・水力などの地域循環エネルギーを推進
・TPP入らない
・教育の無償化(幼・小・中・高・大)
・基礎控除を38万円→120万円に(ベーシックインカム)
・最低賃金の大幅引き上げ
・保育・介護の社会化の徹底
・戦争よりも災害に強い自衛隊
・破壊から再生の公共事業へ
・環境第一(憲法に生態系の権利を)
・動物殺処分0!
・オーガニック革命(有機・自然農の推進)
・1億万耕(小学校からの農教育)
・核兵器開発や生産の禁止
詳細はこちら → 16.6.29三宅洋平の政策アジェンダ(動画 06:15)
政治知識は素人だが聴衆を惹きつけるスピーチ力
ただし注目を集めている一方で、(本人も認めていますが)これまで長年政治活動を続けてきた人たちに比べ政治知識はまだまだ。「これまで音楽しかしてきてないから、容量はまだまだある!伸び代ある!笑」と自身も言っています。
一方でスピーチ力は目を見張るものがあり、既存の政治家の誰よりも聴衆を惹きつける力を持っているんじゃないかと。3年前、初めて選挙フェスの動画を見たときは衝撃的でしたね。こんなにスピーチで人の心を動かせる日本人がいたのかと、キング牧師、ジョブズのスピーチ以来の感動を覚えたのを記憶しています。
最大の功績は政治無関心層の掘り起こし
前回の選挙の投票率が52%日本で最大勢力の自民党支持が1700万人に対し、そもそも政治に参加をしていない層が約5000万人。東京で言えば500万人。この層に対して政治参画への関心を高めた点が三宅氏の功績としては大きいと思っています。
今まで「政治なんてダサい/難しい」と選挙に行かなかった層にわかりやすい言葉と心地いいミュージックで届ける。これまでにはない動き/ムーブメントを作ったのは認めざるを得ないかと。
三宅洋平信者となる危険性
大きなムーブメント/話題を集めた三宅氏の功績は評価すべきですが、一方で盲目的な信者となってはいけないなと個人的に思います。
三宅洋平という存在はあくまでキッカケに過ぎない。三宅洋平をキッカケに政治に関心を持つ、自分のライフスタイルを見直す。それで終わってはいけない。
選挙が終わっても続く日常こそが本番
今回の選挙に行くのは当たり前。次回の選挙に行くのも当たり前。
それだけで終わるのではなく、選挙のとき以外にも政治に関心をもつ。勉強する。自分はどんな世界を創りたいのか?そのためにどうすればいいのか?自分の頭で考えて行動する。これは常に自分自身に問い続けないといけない。
で、これからあなたはどうするの?
この三宅洋平発信の選挙ブームを一過性のものに、終わらせるのではなく、日々自分の理想を実現するために努力し続けること、国や組織に考えることを委ねずに、一人ひとりが自らの意志で動いていくこと。本当の始まりはこれからですね。
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岩手県出身の86世代。2015年10月、東京から小林市へ地域おこし協力隊として移住。情報発信からの現地滞在、新たな人の流れを作るべく。メディアを育てつつ、ブックカフェ兼ゲストハウスというリアルな箱を準備中。